タインホア
観光マップには載らない本物のベトナムをのんびり体験できるタインホア
タインホア省の省都となっているタインホア市は観光客が少ないことから、かなりベトナムの香りが強く残る土地だ。沿岸部に平野を持つ地形で、そこにはマー川(Ma River)が流れ、また背後はゴツゴツした連山となっている。よく晴れた日には、市内から標高のそれほどないハムロン山(Ham Rong)とマットソン山(Mat Son)を望むことができる。しかし今日、ベトナム戦争以前の建築物はほとんど残っておらず、再興された街は並木の大通り、静かな路地裏、公園や湖に特徴づけられる。 タインホアはショッピングやナイトライフを求めて訪れる場所ではなく、ベトナムでの日常生活を垣間見たり、屋台の美味を試したり、午後のアイスコーヒーを地元の人たちと楽しむためにある。
おすすめ&見どころ
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ベトナムコーヒー
ベトナムの街にはよくあることだが、タインホアにはやたらと多くのコーヒーショップが存在する。市場や教会の周辺で通り沿いのカフェを見つけたら、いかにも小さなイスに腰を下ろし、コンデンスミルク入りのアイスコーヒー「カフェ・ナウダー(phe nau da)」を試してみてほしい。
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自然にふれる
木々が美しい丘に近いベンエン国立公園(Ben Em National Garden)には、絵画を思わせる大きな湖に小島が浮かび、そこに住む動物たちの種類も多い。ベンエン国立公園までの35kmはタクシーでの移動がいいだろう。また、路線バスで東に向かうとサムソンビーチ(Sam Son Beach)。5~9月にかけては混雑するが、飲食店が集中するエリアを避ければのんびりできる。
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国民食フォー
ベトナムの国民食とも言える平たい米粉麺の“フォー”。特に朝は、町中にある小さな食堂の大きな鍋で茹でられている。八角が香る風味高いスープは、ライムを搾り、新鮮なチリを加えて味わうのがいい。時間が経つにつれ、ビットクワァイ(vit quay:ローストダック)を焼く道端のシェフたちが姿を見せ始める。そんな光景を多く目にするのはベングーストリート(Ben Ngu Street)。嗅覚を信じて街を歩いてみよう。
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教会周辺を散歩
カトリック教徒の数は多くないが、市内には1930年代に建てられたフランス様式の見事な教会がある。周辺の小路はさわやかな朝の散歩にうってつけで、飾らない街の様子を写真に収めるにも絶好の機会となるだろう。
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早朝の市場探訪
タインホアには見ているだけで興味をそそられる市場がいくつかある。その中でも、チョータイタイン(Cho Tay Thanh)、チョーナムタイン(Cho Nam Thanh)、チョーブオンホア(Cho Vuon Hoa)の3つがベスト。行くなら、大いに活気づく早朝がいい。地元の人たちは買い物だけでなく、最新のゴシップを仕入れ、友人と会話するためにも訪れる。市場は店先での温かい交流の場となっている。
気候とシーズン
四季のあるタインホアの気温は12~2月にかけて下がり、湿度は少々高い。 3~4月の気候は暖かく花咲く季節となる一方、5~9月は高温多湿の気候。10月と11月がもっとも過ごしやすい。
訪問するのは、「月の祭り」(テトチュントゥー:Moon Festival or Tet Trung Thu)とも呼ばれる中秋節の時期が良いかもしれない。子供たちが楽しみにしている日でもあり、ライオンダンス(獅子舞)や行列、色とりどりに飾られた街がさらに気分を盛り上げる。
テト(旧正月:Tet festival “Lunar New Year”)は、家族親戚と時間を過ごしたり、寺院を訪れて新年を祝う。この1週間ほどは街中が静けさに包まれる。
Topへ戻るアクセス
タインホアは小都市で徒歩で移動できるほどだが、暑い時期には他の手段を利用したくもなる。メーター付きタクシーも多く、料金は高くない。また、「セオム(xe om)」として知られるバイクタクシーもあちこちに見られる。ただ、セオムは認可を受けた営業ではないため、料金交渉も難しいかもしれない。となると、観光客にとっては通常のタクシーを利用するのがずっと楽だろう。
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